農業生産法人沖縄葡萄の活動

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はじめに

「おいしい料理とワインを沖縄の皆様に楽しんでもらいたい。」
というささやかな思いで、1998年北谷町で小さなレストランを始めました。
「何か伝えられるものがあるはず」と自家製手打ちパスタやパンにデザートなど手作りの良さにこだわり、お客様の「美味しかった又来ますねっ」という声に励まされ、現在まで変わらず作り続ける事が出来ています。

振り返ると、七転び八起きを繰り返し10年も経ったころ、「店で使う野菜も自分で育てたらもっと面白くなりそうだなぁ」と考え始め、食材に関し、色々と模索する日々が続きました。

そんなある日、ある葡萄との運命的な出会いがあり、益々手の込んだ自家製へのこだわりが強くなっていきました。
この物語はまだ話半ばですが、少しでも共感頂ければ嬉しく思います。

中田 浩司

自然と食への想い

当店の周辺には、定置網漁法の漁港もあり、自然豊かな地域です。
地元の新鮮な野菜を卸すマーケットでは、ハルサー(畑人)のオジーや漁港では海人など、日々複数の生産者さんから学ぶことも多く、仕入れ一つをとっても大変勉強になります。
自分でも野菜を育てたり葡萄の栽培をするようになって、一次産業の大変さを痛感し、自然に敬意を払う事で、意識が大きく変わってきました。
また、新鮮な魚介類や野菜も手に取り、その場でその日のメニューが決まるので美味しくしなければ食材にも申し訳無い、無駄にも出来ないという思いもあります。
お客様には、ゆったりと地元の食材を堪能していただき、その食材や地元の良さなどを感じてもらえればと考えています。

オーベルジュとは?

沖縄では認知度は低いかもしれません。
田舎に在り、地元の食材を使った美味しい料理とお酒で心和む時を過ごせる宿屋付のレストランの事です。
私の求めているものを探している内に、オーベルジュに辿り着く事になったわけです。
そこで、もし自らの手で育てた沖縄の葡萄を使い、醸造したワインをお客様にご提供出来たらと思うと・・・夢はふくらむばかりです。


貴重な葡萄との出会い

以前、本屋で沖縄野生植物図鑑を立ち読みしている時、「リュウキュウガネブ」と云う聞きなれない名前の原種植物が載っていました。そこには、”自生山葡萄 まずい 食用には向かない”と書かれていました。
当時、沖縄では葡萄栽培は無理という風潮がありました。
自生する葡萄があるのならお目にかかりたいと思い、調べてみると日本の山葡萄の権威、国立香川大学農学部 望岡先生に出会いました。
そしてこのリュウキュウガネブが凄い葡萄である事を望岡先生から教わり、私自身、沖縄での栽培を決意しました。
沖縄原種山葡萄 リュウキュウガネブとは

奄美以南沖縄本島、八重山諸島に自生する南方系の山葡萄です。
本土の山葡萄に比べ房は小ぶりですが、ポリフェノール・アントシアニン・レスペラトロール等 機能性成分数値は数段高く含まれています。数々の沖縄食材同様、亜熱帯気候の強い紫外線から 身を守るため生成される成分を豊富に蓄えた、実に健康的な県産食材です。


ワイン造りの未来

手探りで葡萄栽培を始め10年が経ちました。
課題や問題はやればやるほど沢山出てくるものだと日々通関しています。
しかし、苦労ばかりではなく、多方面の方々の応援とご協力により数多くの成果もあります。
<2010 涙 なだ>・<2013 涙 なだ>など、沖縄の地で栽培したリュウキュウガネブを100%使用し、国内有数の名醸造所様にワインを造って頂けた事は何よりの宝物です。
沖縄の葡萄による沖縄のワイン造りの未来予想図は少しずつですが、描かれはじめています。


ワイン造り年表

2006年
望岡先生より送られた10cm程の小さな3本の苗を育てる。
2007年
農学部圃場を訪れ石垣島産の枝を5本程譲り受け、小さな房ながら初めて結実の成果を収める。
2008年
挿し木・取り木で増やした木を広い畑に移植して栽培、自然受粉にて1kgの収穫を得る。
2009年
更に増やした木を定植させ、30本ほどに増加。前年に収穫した葡萄を工業技術センターにて試験醸造。
2010年
増やした木は50本に増加。収穫量30kg弱。山梨県の勝沼醸造様に委託醸造をお願いする。
2011年
80本に増加。山梨よりワインになって里帰り。「2010 涙 なだ」と命名。ハーフボトル24本の醸造。
2012年
180本を栽培。前年から連続した台風被害に遭い収穫減少。柵の強化を図り新たに2か所目の畑作り。
2013年
300本を栽培。果実糖度にこだわり50kgの収穫。山梨県中央葡萄酒ミサワワイナリー様にて委託醸造。
2014年
450本を栽培。収穫時期に度重なる台風被害に遭い収穫減少。「2013年 涙 なだ」ハーフボトル56本を醸造し、お披露目ディナーを自社レストランにて開催。
2015年
恩納村2か所、うるま市と合わせて現在700本を栽培中。